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お茶目な生活

不定期更新

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 今月(2004年2月)から「お茶目な生活」というコラムを立ち上げました。
 寺報のライオン寺だよりに書けない(書くかも知れない)住職のトホホウキキな経験談を掲載します。ご期待ください。
 途中、関西弁(正確には東播弁「兵庫の一部地域で使用する言語」)が数多く飛び出すと思いますが、臨場感溢れるお茶目な生活を再現するためにわざと標準語には直しませんでした。
 関西(正確には東播)にご縁のない皆さまには理解しづらいかと思いますが雰囲気でお読みください。
 とりあえずは時代順でなく思いつくまま書き、後日整理したいと思います。
 ではどうぞ。

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少年時代のお茶目な生活

その1  三輪トラックにひかれたお茶目な私 2004/1/30 UP
その2  真冬の川に落ちたお茶目な私 2004/1/30 UP
その3  川で溺れたお茶目な私 次回予定

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その1 三輪トラックにひかれたお茶目な私 2004/1/30 UP

 たしか小学2年の時だったと記憶しております。

 まだ自転車にやっと乗れたばかりの頃で、自分の自転車はなかったので兄の自転車を無断で借りて友だち四・五人と遠出をしました。(今思えばそんなに遠出でもなかったような気がする)

 帰り道、道の左側を一列に並んで走っていた(ルールをきちんと守っておりました)一番最後に私がおりました。(運転操作が未熟なため)

 爽快に走っておりましたが、気が緩んだのでしょうか、車間を詰めすぎ前の子の自転車のスタンドに私の前輪が接触してしまい、自転車は大きく反対側レーンに振られました。操作が未熟な私には回復困難な状態です。当然転んでしまいます。

 その時自転車ごと倒れそうな私のもとへ運悪く三輪トラックが突っ込んできました。(正確には三輪トラックは普通の通行をしていただけのことですが…)

 「アッ」と思った瞬間キキーッ、ガッシャーンもの凄い音とともに衝突しました。

 運転していたおじさんと助手席にいたおじさんが車から飛び出してきました。

 皆さんも経験があると思いますが、初心者は自転車の練習で転びそうになると反射的に自転車を離して飛び降りるという習慣があったのです。

 幸い私はぶつかる寸前にいつものように自転車から飛び降りていたのでまったくの無傷でしたが、グニャグニャになった自転車を見つめながら半泣きで「お兄ちゃんにどつかれる」と心の中でつぶやいておりました。

 案の定、家に帰り事故の報告をすると兄は自転車がもう乗れないことを知ってカンカンになって怒りました。

 三日後ぐらいに事故を起こした被害者であるはずの運転していたおじさんが新品の自転車を持って家に訪ねてきてくれました。

 父に「もうあかん、死んだ思いましたわ」と話しておりました。

 父は「悪いなあ」と言いながらその自転車を受け取っておりましたが、私は「おっちゃんありがと」と心の中で感謝しておりました。

 もちろん兄は図らずも新車の自転車を手に入れたのでニコニコのえべっさん顔でした。

 「自転車のことより弟の身を心配せえや」
 
 と思ったお茶目な私でした。
 



その2 真冬の川に落ちたお茶目な私 2004/1/30 UP

 たしか小学5年の時だったと記憶しております。

 現在はすぐ近くに小学校が出来ておりますが、当時私の通っていた小学校(加古川市立加古川小学校)は家から約2キロの距離にありました。

 小学生にとっての2キロは大人の10キロ程度に相当するぐらいの距離だと思いますが、それ以上に、帰り道はいつも麦畑で隠れんぼをしたり、積んであるワラで小屋を造ったりして、家に着くのはいつも夕方でした。

 冬の寒い日の下校時でした。いつものメンバー4・5人(同級生・悪友)は、普段は通学路の半ばにある中学校をぐるっと回る帰路を選んでいたのですが、何を思ったかその日は2年後に通うであろう中学の校庭を突っ切って帰ることにしました。

 しかし、その中学は生徒の逃走防止用(?)に校庭のまわりを幅2〜3メートルの堀のような川が巡らされており、帰路をショートカットするためにはその川を渡らなければなりません。

 ちょうどその日はその川にハシゴが渡されており「どうぞ寄っていってちょうだい」と、夜の繁華街の怪しげなおネエちゃんのように私たちを誘うのでした。

 「これやったら渡れん(る)で」とAが提案しました。

 「ほんまや、渡れそうやな」とB。

 「渡ろか」と私。

 「そやけど相当古いハシゴみたいやで」とCが警告を発しました。

 ハシゴをよく見ると確かに真ん中あたりが腐っているように思いましたが「べっちょないやろ」と私が真っ先に渡りかけました。

 二・三歩行って「ミシッ」という音がしたので四つん這いになって慎重に進んでいきました。

 友だちは「やめとき」と止めましたが、私は「べっちょない、べっちょない」を連発しながら(自分に言い聞かせながら)ソロソロと進んでいきました。

 ちょうど真ん中あたりに来たときです。突然「バキッ」と音を立ててハシゴが折れました。

 私は「ウワッ」と叫んでそのまま水の中へ「ドボン」と落ちました。

 「バキッ」「ウワッ」「ドボン」で0.5秒ほどでした。

 水は少なかったとはいえ、四つん這いでしたからそのまま全身が真冬の川に浸かってしまいました。

 友だちがカバンを持ってくれ、全身ビショビショで震えながら家まで帰りました。

 母親から「なんであんたはそんな向こう見ずやの」と叱られました。

 友だちは母親に「やめときゆうて止めたんやで」と言って自己保身にまわっております。(まあちゃん、お前や)

 母親からは「ほんまあんたは無茶しいやった」と今でも言われます。

 でもいまだに疑問なのですが、
 
 「誰が」
 
 「何の理由で」


 「あんなとこに」

 「腐ったハシゴおいとったんじゃぁ」


 と思うお茶目な私です。